口腔外科
口腔外科について
口腔外科では、外科処置が必要な治療を主に行っております。具体的には親知らずの抜歯や外傷、顎関節症の治療などです。「親知らずが生えてきたけど、どうすればいいのか迷っている」「口や顎にケガをしてしまった」などでお悩みの際はぜひお早めにご相談ください。
親知らずの治療
親知らずは10代後半から20代にかけて生えてくる一番奥の歯です。 現代人は昔に比べ顎が小さくなり、並ぶスペースがないので横を向いて生えてくることがとても多い歯です。 別名、智歯。英語ではwisdam toothといいます。
昔は人生50年といわれて、親が亡くなってしまうころに虫歯や痛みを引き起こすことが多かったので親知らずという名前がついたり、物事の知識や社会人としての知識がつく年頃になってから生えてくるので智歯といわれるようになったそうです。
親知らずによる身体への影響
横に生えてくると色々な問題を引き起こします。 横に生える時に、前の歯を押してしまうので前歯の歯並びに影響し、歯科矯正できれいな歯列になったのに、親知らずのせいで後戻りをしてしまった報告があります。 さらに、食べかすがたまりやすい環境になるので、口臭の原因になったり、ほかの歯に虫歯を作ってしまう原因になります。
その他にも、顎関節症、肩こり、頭痛、めまい、耳鳴り、目の疲れ、腰痛、不眠、集中力低下を誘発することもあります。 たとえ、まっすぐ生えていても噛み合わせに悪影響を与えていることがあるので一度、ご相談下さい。
親知らずは治療が必要ないケースもあります
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抜いた方が良いケース
- 噛み合わせや歯並びに悪影響が及ぶ可能性が高い
- 親知らずが虫歯や歯周病になってしまった
- 斜めや横向きに生えていて日々のケアが困難
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抜かなくても良いケース
- 真っ直ぐ生えていて歯磨きなどもしやすい
- 抜くことで神経や血管を傷つける
- 歯肉や骨の中に埋まっていて生えてきていない
親知らず治療の痛みについて
麻酔効果によってほとんど痛くありません。 誰もが不安に思われますが、痛みは麻酔でコントロールできます。 術後の痛みも鎮痛剤によってコントロールできます。 術後の痛みや腫れは、親知らずの大きさ、位置などによって個人差があります。 術前にレントゲンを見ながら十分説明をさせていただき、不安を取り除いてから抜歯を行います。
若いうちの親知らず治療をおすすめします
若いほど、歯が幼弱なため短時間で終わることが多いです。 海外では10代後半から20代にかけて予防的にすべて抜歯しているところが増えているそうです。 加齢とともに歯の根が伸びて成長してくるので歯の神経に接してしまい、大きく歯を削る必要性が高まります。
特に、女性のかたは妊娠、出産時期に親知らずが炎症を起こすと、胎児に悪影響のある薬の服用や抜歯も出来なくなります。そのストレスから早産や流産の危険性が増すとの報告があります。
その他、海外で長期出張中、親知らずが痛くなって全身麻酔で抜歯された方も居ます。 健康保険が効かなかったので何十万円も請求されたそうです。
親知らずはいつかは悪さをする可能性が高い歯ですので早めにご相談下さい。
親知らず治療の症例紹介
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口腔がん
口は「かむ」、「飲み込む」、「しゃべる」、「表情を作る」などの、豊かな生活を送るための重要な働きをします。
口の病気といえば一般には「虫歯」、「歯周炎」だと思われる方が多いですが、口の中にもがん(口腔がん)が発生し、近年その数が増加していることはあまり知られていません。
口腔がんは早期の発見・治療が大切です
口腔がんは早期発見、早期治療により機能的にも審美的にも問題なく生活できることが多い病気です。 しかし、進行した口腔がんでは大きな治療が必要になり、舌や顎がなくなってしまうことがあります。
口の中は、肺や他の内臓と違って直接見る事ができるのに発見が遅れる事が多いのは、口腔がんに対して認知度が低いせいでしょう。
口腔がんの予防や早期発見にはかかりつけ歯科医の役割が重要です。 心配だなと思ったら早めにかかりつけ主治医に相談して下さい。
口腔がんの発生部位
最も多いのが舌、その次が歯ぐきです。 その他、唇、上あご、下あご、頬、のど等、基本的に口のどこでもがんになる可能性があります。
口腔がんの発生状況と治療成績
国立がんセンターの情報によると、わが国では口腔がんで亡くなる人が2005年だけでも約5500人です。 これは年々増加傾向にあります。
口腔がんにかかった場合、その後5年生存率が60~80%と言われていますが、初期がんであれば90%以上の生存率が期待できます。
口腔がんに有効な予防
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タバコ、飲酒量を減らす
喫煙している場合や飲酒量が多い方は通常の方に比べてがんの発生率が高くなっています。
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虫歯、歯周病の治療
虫歯の菌、合わない入れ歯、プラークによって慢性的な刺激が続き、正常な細胞ががん化するとの報告もあります。
気になることがあればお早めに歯科医院へご来院ください
口の中に、しこり、はれ、できもの、赤み、口内炎が2週間たっても治らない、出血が続く、抜歯後なかなか傷が治らない等の異常があれば早めに主治医に相談して下さい。
多くの場合が良性腫瘍・歯周炎・義歯による傷ですが、初期がんの場合もあります。
高齢化社会に伴い、現在の日本では2人に1人ががんを患う状況です。 長い人生のなかで最後まで快適に過ごせるようにするために、「かむこと」、「話すこと」、「味わうこと」、「歯を見せて笑うこと」がとても重要です。
健康の入り口は“お口”からと言われています。 心配なことがありましたら早めにかかりつけ歯科医に相談下さい。
前がん病変
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白板症
- タバコ、アルコール、ガルバニー電流、ビタミンA欠乏、エストロゲン欠乏などが誘因として考えられている。
- 40歳以上の男性に多い。
- 疼痛を伴わないことが多い。
- 治療法は大きさにもよるが切除術、冷凍外科手術、レーザー手術がある。 悪性転化率は7%。
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紅板症
- 原因は不明なことが多い。
- 接触痛を伴うことが多い。
- 悪性転化率が43%と高く、広い範囲を切除することになる。
前がん病変
扁平苔癬
- アレルギー、歯科金属、ストレス、C型肝炎等が関与していると言われているが不明な点が多い。
- 接触痛や食品による刺激通を伴うことが多い。
- 治療法はステロイド軟膏、金属冠撤去、レーザー蒸散等がある。
- 中高年に多く癌化の報告もある。
口腔内疾患の症例紹介
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